日本国内でビジネス英会話を始めてほぼ 10 ヶ月経った件
この投稿は feedforce Advent Calendar 2017 の 24 日目、イブ投稿分になる。昨日は新プロダクト中心に活躍している弊社川田の「御徒町・湯島・末広町エリアに勤めるビジネスマンが選ぶランチにおすすめの美味い店10選」だった。
さて、今年 3 月あたりから英会話を始めていて、1 ヶ月経過後に記事を書いていたが、何とか心が折れずに 10 ヶ月続いてきた。前回と被るところもあるが、何となく独学のコツを掴んだので、そのことについて書いてみたい。
Table of Contents
大前提
日本にいながら勉強する
この記事の大前提は、日本で社会人として暮らしながら英会話をなんとかするというところにある。海外留学する、海外赴任する場合は文字通り英語漬けの生活になるので今回の対象にはしない。
日本人訛りの英語
まず大前提として、社会人が仕事をしながら訛りの少ない英語を話せるようになるには相当の時間が必要になる。なので、長期的な目標としては綺麗な英語を話すという目標設定もありだとは思うが、まずはコミュニケーションできるレベルの英会話力をつけるところにフォーカスしたい。
たまーに日本語訛りの英語を話すと無視されることもなくはないが、「そういう彼は第二言語を話せるんですか?」でも思っておけばいいと思う。
とはいえ、L と R の区別など、日本人として避けては通れない箇所については特訓する必要はある。
何をやるべきか
英会話というと、どうしても Skype や対面の会話レッスンを考えがちだが、まず重要なのはリスニング力、言い回し、単語力などの圧倒的なインプットだと思う。なので、
- シャドウイング
- 瞬間英作文
を毎日最低でも 2 〜 3 時間はやる。
シャドウイング
シャドウイングは、英語を流して 0.1 〜 0.2 秒後に聞いたものをそのまま口に出す練習になる。と書けば簡単だが、中年で受験英語を真面目にやっていればやっているほど脳内の日本語英単語と紐付いてしまうのでこれが非常に難しい。ここで重要なのは、耳から聞こえる英語を話すのではなく、耳から聞こえる音をそのまま口に出すことなのだ。
高校くらいまでの英語だとどうしても単語ごとに発音を区切って覚えてしまっているが、前にも書いた通り、実際の英語はこれが繫がっている。これを理解できないと聞き取れないし、当然シャドウイングもできない。
自分の場合は 1 ヶ月ほど集中してやったところ、スピーチ程度なら初見でスクリプトなしでも結構シャドウイングできるようになったが、もしなかなかできないようであれば、まずスクリプトを用意して英語を流しながらそれをまねするように音読するとよい。ネタはスクリーンプレイか TED がいいかと思う。詳しくは後述。
リエゾン
上で書いた単語が繫がる現象、これをリエゾンというらしいが、リエゾンに慣れていない場合は専用の本があるのでこれを一通りやって慣れるといいと思う。
この本、付属の CD は微妙に聞きづらいが、ルールがある程度簡潔に纏まっているのでリエゾンを抑えるのにはちょうどいい。
瞬間英作文
シャドウイングと平行して瞬間英作文のトレーニングをやる。瞬間英作文は、簡単な定型文を英語に直す練習で、中学生レベルの英文に立ち戻ってやる。この中学生レベルに立ち戻るのが意外にプライドに引っかかるときがあるが、自分はそのレベルだと割り切ってひたすらやる。
ビジネス英会話が目標であれば、一応ビジネスで使いそうな言い回しもその後に覚えておくといいかもしれない。
英会話スクール
金銭的・時間的に余裕があれば、もちろん英会話スクールを利用した方がいい。ただ、英会話スクールは上でインプットしたものをアウトプットする場なので、如何にインプットを充実させるかが重要なのは言うまでもない。
英会話スクールを利用する場合、内容は録音しておいたほうがいい。Skype レッスンの場合は自動的に録画するツールがあるのでこれを併用する。Mac の場合、有料だが Call Recorder for Skype が安定していてよかった。
また、言いたいけど言えなかった言い回しは後できっちり抑えておく。
シャドウイングのネタ
シャドウイングのネタをどうするかというのはなかなか難しい問題だが、自分の場合は最初だけ映画で、あとは YouTube や TED、たまに映画をピックアップしてやっている。
最初は映画から
最初はスクリーンプレイから出ているスクリプト本を買ってそれでやった。
「プラダを着た悪魔」はカジュアルな会話ベースではあるものの、ビジネスに必要な言い回しがそこかしこにあって自信を持ってお勧めできる。「英国王のスピーチ」は吃音を抱えるジョージ 6 世が吃音を克服するまでのストーリーで、英語ほど筋肉を必要としない日本語話者にとっても色々と参考になるのではないだろうか。
なお、「英国王のスピーチ」でエリザベス王妃を演じるヘレナ・ボナム = カーターに慣れてから「ファイト・クラブ」を観るとそのギャップに驚くと思うw
スピーチ
自分の場合、映画のシャドウイングである程度コツを掴んで以降、YouTube でスピーチを中心にピックアップして 2 〜 3 日ごとに 1 つくらいのペースでやっている。
自分の場合は仕事で Facebook 広告をやっているので、F8 や Global Partner Summit の動画はいいシャドウイングのネタになる。シャドウイングはあくまでもリスニング力を鍛えるためなので、ネタは自分の興味のあるものをピックアップすればいいと思う。
会話に慣れるために
ただ、自分の場合、相手に聞かせる前提のスピーチは割と初見でも行けるが映画などの会話になると全然だめなので、たまに Netflix などで映画をネタにしている。Netflix は英語 CC があることも多いし、bluray はほぼ英語 CC があるので、シャドウイングで拾えなかった単語を拾うのに非常に楽ができる。
最近の当たりは、まだ輸入物の bluray でしか観れないが、
がよかった。
使える英会話力のために
“The greatest teacher, failure is.”
ただいま絶賛公開中の某 SF 映画で偉大なるジェダイマスターの
The greatest teacher, failure is.
という台詞があったが、これは英会話にも本当に当てはまる。日本人だととにかく間違うのが怖くてなかなか英語で話ができないと思うが、実際問題、もし日本語が母語ではない外国人がちょっと間違った日本語を話していてもそれは当たり前で、何を言っているか頑張って聞こうとするだろう。
それと同じで、日本人にとって英語は所詮第二言語なのだから、間違えて当たり前なのだ。何も話さないことよりも間違えても話すほうが何万倍もいいことだと思う。そういう境地にいかに速く至るかが重要だと感じた。
ただ、日本人の場合、聞こえていなくても何となく流してしまいがちだと思う。これは逆に失礼なので、そういうときの言い回しは早めに抑えておいた方がいい。
I’m sorry but I couldn’t catch what you said. Could you repeat it please?
Could you speak a little bit slowly?
May I make sure if I understood right? blah-blah-blah
TOEIC 対策
英会話という視点からすると「TOEIC のスコアが高くても話せるとは限らない」と否定的な意見を耳にしがちだが、10 ヶ月やってみてそんなことは全くないと感じた。言い回し、単語力は TOEIC 対策でも十分養えるし、むしろそれらがないと会話なんてできるわけがない。
そういう意味でも第二言語としての TOEIC 対策は英会話対策として十分効果があると思う。
独り言
自転車を漕いでいるとき、ご飯を食べているとき、意外に独り言を脳内で言ったりしていると思うが、これを全部英語に切り替えるのがいい。
さすがに仕事でこれをやると能率が下がってしまうのでやりすぎだとは思うが、成果を求められない思考はすべて英語に切り替えて、その場で言えない言い回しはあとで調べておくようにする。これが意外にいい。
カタカナは忘れた方がいい
意外にカタカナ英語が残っているおじさんは多いと思うが、カタカナは本当に忘れた方がいい。
例えば "language" は「ランゲージ」と覚えていると思うが、実際のところカタカナで書くと「ラングエッジ」のほうが正しい。しかも頭は L なのでカタカナでは絶対に書けない。
こういうカタカナ英語に縛られてシャドウイングがなかなかできなかったり通じない英語になってしまうので、まずはカタカナ英語を捨てるところにフォーカスするといいと思う。
如何に時間を捻出するか
実はこれが一番難しい。通勤時間、ランチタイム、寝る前など、こまめに時間を見繕って積み上げていくしかない。通勤中の電車内でシャドウイングは結構ハードルが高いが、口の中でもごもごやるだけでも効果はある。
feedforce Advent Calendar 2017 のトリは弊社代表取締役、塚田による「2017年 今年読んで良かった本」。実際、塚田の読書量はかなり多く、社内 Slack でも適宜お勧めの本が飛んでくる。ビジネスのアイデアもこの読書量に裏打ちされているのだと、いつも驚いている。