シャープ太陽光発電電力モニタJH-RWL3の通信テストが失敗する件
我が家に導入したシャープ製太陽光発電システムだが、電力モニタ JH-RWL3 のネットワーク周りにバグがあるっぽい。Linux Box から cron などで定期的に JH-RWL3 の Web サーバにアクセスして発電量または電力消費量などを監視する際、JH-RWL3 に割り当てる IP アドレスを固定する必要がある。だが、手動設定で IP アドレスを固定した場合、Linux Box と JH-RWL3 での HTTP 通信は問題ないが、「設定」メニューにある「通信テスト」を行うと「ルータ〜モニタリングセンタ間の通信」が NG となる。
もちろん PC からはほぼ同条件で外部にアクセスできているので、ルータに問題があるとは考えにくい。色々と検証してみたが、IP アドレスの割り当てを手動から DHCP に変更すると通信テストが OK となることから、ネットワーク設定が手動設定のときにこの問題が発生すると思われる。
とはいえ、IP アドレスが固定できないと ZABBIX で太陽光発電システムの稼働状況を監視できないし、発電量や消費電力量の取得もできない。また、東京電力との契約を見直す際の資料となる時間別の発電量、消費電力量データの CSV での取得もできなくなってしまう。これらを行うために、我が家では以下のような設定としたかった。
現状、我が家の一部クライアントは ISC DHCP で IP アドレスを動的に割り当てている。ISC DHCP は Mac アドレスに紐づけて IP を固定で割り当てることが可能となるので、/etc/dhcp/dhcp.conf
で以下のように Mac アドレス 00:37:6d:xx:yy:zz に対して常に 192.168.1.7 が割り振られるようにした。
host jhrwl3 { hardware ethernet 00:37:6d:xx:yy:zz; fixed-address 192.168.1.7; option host-name "jhrwl3"; }
dhcpd を再起動後、JH-RWL3 側のネットワーク設定を手動設定から DHCP に変更する。これで DHCP で 192.168.1.7 が割り当てられるので、「ネットワーク設定(現在の状況)」に表示されている内容が手動設定時と変わらないことを確認してから通信テストを再度行ってみた。その結果、
画面上のネットワーク設定は同一にもかかわらず、通信テストが OK となった。
今回の件は、たとえばホスト名が割り振られるかどうかといった、画面に表示されない部分の設定の差異が原因の可能性はある。ただ、画面と取扱説明書を見る限りでは解決できない問題なので、バグと言ってもいいだろう。シャープには早急にファームウェアで対応されることを期待したい。