USB Weather Boardで雨量計の誤検知の対応とウォルボックス内の温度を管理する
前回、Weather Meters の雨量計が誤検知することを書いたが、これの対応としてさしあたり雨量計のみを外してバルコニーの手すり部分に設置してみた。
台風時にはこれでは困るが、とりあえずはこんな感じで問題ないはず。こんな感じで、風向、風速、雨量も含めて観測できるようになった。
ただ一つ問題がある。ルーバーを大量に設置しているとはいえウォルボックス自体が籠もった熱を排出しにくい構造であること、XBee Pro の発熱が無視できないレベルであることから、太陽の輻射熱がない夜でも +3 ~ +5 度ほど高い気温を計測してしまう。昼間については太陽の輻射熱の影響が大きく、直射日光が当たっていると 10 度近く高い気温を計測する場合がある。太陽の輻射熱については、「パゴダ」と呼ばれる風通しの良いケースと設置場所で対応する必要がある。パゴダについては別途手配中ではあるが、それとは別に効率よく廃熱するためにファンを設置することにした。
現在、USB Weather Board へは Power Over Ethernet 経由で 5V を給電している。これは JST コネクタ経由だが、JST コネクタと並列で別途給電用のパターンがあるので、ここからファン向けの電気を取ることにした。空冷用のファンといえば PC 用のファンが入手しやすいが、PC 用のものは 12V なので DC-DC コンバータで昇圧するか 5V で動作するものを探す必要がある。また、AC アダプタの給電能力は 1A、USB Weather Board + XBee Pro 自体で 400mA ほど使っているため、起動時のことを考えると 200mA 程度で回るファンを見つける必要がある。今回は、秋葉原の千石電商でシコー製の 40mm ファン、F4006AP05QCV を購入した。
また、実際の運用を考えると問題はないとは思うが、一応は途中に小さく切ったユニバーサル基板をつないで回路保護用のダイオードをつけておくことにした。ダイオードに流れる逆起電力 1V 未満なのでスイッチングダイオード 1S2076A をつけてある。
半田付けが終わったら、絶縁 + 防水のためにユニバーサル基板の両面をホットボンドで固めてしまう。準備ができたら USB Weather Board 側に JST コネクタを半田付けしてファンを接続する。ファンを直接半田付けしても良いのだが、メンテナンス性を考えて JST コネクタを使った。ただ、既存の JST コネクタと干渉して若干傾いてしまうが、これは気にしないことにする。
こうして、直射日光が当たらなければ、ほぼ正確な気温を測定できるようにはなった。あとはパゴダさえ何とかできれば気象観測が一通りできるようになると思われる。