LINE Dynamic Ads が正式リリースされた件


本日、LINE 初のダイナミック広告メニューである LINE Dynamic Ads が正式にリリースされた

最初期からある程度関わってきたので、その辺を踏まえて書いてみたい。


そもそも LINE Dynamic Ads とは

今回リリースされた LINE Dynamic Ads は、初期の Facebook Dynamic Ads や Criteo のように、原則としてリタゲーティング広告で、広告主のサイトに埋め込まれた JavaScript タグを元に閲覧した商品を LINE ニュースフィードに広告として表示するものになる。

現時点では、EC、人材、不動産、旅行のみを対象にした広告で、表示面はニュースフィードのみになること、リタゲーティングのみであることには十分に気をつける必要があると言えるだろう。

仕様など

データフィード

他媒体のダイナミックメニュー同様、広告出稿には商品データのアップロードが必須となる。アップロードに必要な商品フィードは Facebook プロダクトフィードに似た CSV フォーマットなので、自前で用意している場合は若干変更するだけで対応が可能かと思われる。

ただ、すでに LAP (LINE Ads Platform) を運用していれば分かるとおり、レギュレーションは他媒体と比べてもかなり厳しいものになる。そういう意味では、Facebook など他媒体のフィードを安易に流用することは考えない方がいいだろう。

なお、現時点ではフィードの手動アップロードはできなず、スケジュール更新のみなので、フィード修正は気をつける必要がある。

タグ

必要なタグは、Facebook とほぼ同じと考えてよい。原則として詳細ページ閲覧、カート追加、コンバージョンの 3 箇所にタグを追加するだけで運用できる。ただ、LINE 内ユーザとの突き合わせという問題は Facebook 以上に発生するので、当初のポテンシャルについて過大評価はしない方がいいだろう。

運用

ダイナミック広告の運用については、LAP と同じ管理画面で一通り可能になる。入札方式は原則として CPC 入札となる。

パートナーなど

今回の LINE Dynamic Ads では、リリースまでのクローズドベータ期間の間、勤務先が LINE と協力してテスト配信を続けてきた。実際にやってみたところ、審査が結構厳しかったりするのでフィード側の調整が必須になる印象がある。そういう意味でも、フィードベンダーのサポートを受けた方がいいと思う。勤務先が提供しているマネージドデータフィードサービスである DF PLUS および dfplus.io は LINE ダイナミック広告に今日時点で対応している。

また、コンサル型広告運用サービスの Feedmatic も LINE Dynamic Ads に対応しているが、こちらはベータ全期間を通じてフィード作成から広告運用まですべてにおいて運用実績があるので、こちらもあわせてお勧めしておきたい。

終わりに

リリース当初はリタゲのみだったりとまだまだ成長の余地がある広告メニューではあるが、媒体としての魅力はなんといっても幅広い属性にリーチできるポテンシャルがあるということだろう。今後、配信面が他の面、例えばニュースに表示されたりするとインプレッションがさらに増えることが予想できる。